海の精のお塩に大感動

食の活動

梅雨のど真ん中、雨が土砂降りの残念な天候ではありましたが、伊豆大島の海の精さんの工場見学に行ってきました! 

お塩の工場っていったいどのようになっているのか?
なんで海の精が人気があるのか?

 ドキドキ・ワクワクしながらの見学です。 

見学は社長さんが塩づくりにかける熱ーい想いをうかがうことからニコニコ 

皆様ご存知のように1971年に伝統的な塩田が全廃され、イオン交換膜式製塩法でNaClを取り出す塩づくりに転換。
しかしこの製法では、電気分解をする際に助剤として薬品をいれたり、ミネラルが全く含まれない等問題点も多く、伝統の塩を復活させようということで1976年から海の精の塩づくりは始まったそうです。 

ちなみに世界の塩事情ですが・・・
海外では主に岩塩を掘り起こして使用するのが主。
よく聞く○○ザルツという地名は塩が発掘できる場所らしいです。

日本は掘り起こせる塩の資源が少ないから、燃料を使って塩を作り出さないといけないんだそうで。
海に囲まれているから塩には恵まれていると思っていたんですけど、違うんですね~びっくり 

さて、海の精さんの塩づくりですが、まずは海水をくみ上げて濃縮させる工程から。

こちらはくみ上げた海水を噴霧させながら水分を蒸発させる建物です。
風力や太陽熱など自然の力を利用した流下式塩田というそう。 

ちょっと網が邪魔ですが、中では海水が噴霧されています。

入ることはできませんが、扉をあけるとこんな感じ。

 循環するあいだにどんどんと濃縮されていきます。

濃縮された海水はお塩の作り方によって2つの場所に運ばれます。 

1つは窯で焚いて塩をつくる元町工場へ。

濃くなった海水を大きな窯でぐつぐつと煮ます。

一昼夜かけて職人さんが塩焚して、塩の結晶を析出させます。
ここで火を止めるタイミングが一番のポイントだそう。 

火を止めると鍋の中身を大きな樽に移します。

熱々のお塩!!すごい迫力!

 このあと遠心分離器にかけられて・・・

 ”あらしお”ができあがります。

 塩から分離された液体は”にがり”としてこちらも商品に。

 さらにこの”あらしお”を一昼夜かけて、素焼きの容器にいれて焼き固めたものが”やきしお”になります。 

海の精の”やきしお”は伊勢神宮に伝わる製法でつくられているそう。

「やきしお」はとっても手間のかかる高級品と言われていましたが、本当にてまひまがかけられています。
さらさらのお塩なので、食卓においてちょっとふりかけていただくのにサイコー。

 さて、もう一つの海水の運ばれ先は千波工場内の天日温室です。

外から見るとまったくお塩を作っているようには見えませんが・・・ 

中には結晶させる大きなお皿がずらーっと。

 まだ結晶している様子はほんの少ししか見えませんでしたが、約一週間ほどこちらで天日にさらされて結晶化するそうです。

この天日だけでつくられる”ほししお”ですが、なんと夏場に作られた塩は乾燥する冬まで保管され、冬に再度皿に広げて乾燥させるとのこと。

にがりを適度に付着させるため、冬の柔らかい日差しでじっくり乾かすことが大切だそうで… 

含まれる成分にとことんこだわっての結晶化させる際の撹拌作業や、この2度干しの作業など、「天日で結晶化」という一言の中に含まれる”てまひま”にこれまたびっくりさせられてしまいました。

ミネラルたっぷりの東京産(伊豆大島は東京都なんですよ!)のお塩。
すっかりファンになり、これから愛用していきたいと思います。

最後に… 今回の見学は会社がお休みの土曜日にもかかわらず、全工程を稼働させて丁寧にご説明いただいたうえ、お昼に普段社員の方たちが食べているというお弁当までいただきました。

これ、社員のかたがお当番で作られるそうです!!! 

とっても具だくさんの炊き込みご飯に、お豆腐の揚げ物と野菜の春巻き。
そして大島名産の明日葉。
お味噌汁にはもちろん海の精さんのお味噌が使われていました。 

皆さんのおもてなしと塩づくりに込める熱い思いに大感動の一日。

仕事って、物づくりって・・・・と考えさせられる一日にもなりました。

海の精の皆様、そして今回ツアーを企画してくださったホールフード協会の皆様、ありがとうございました!!

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